ナカムラマコトの世界 / Мир Макото Накамуры

漆工芸家「中村真」の作品と展示情報を主に、かつて暮らした中央アジアの風景と工芸にも触れていきます。

インダス川上流へ

Posted by nakamura.m on  


カラコルムハイウェイ4
カラコルムハイウエイ3


大山脈の膨大な雪解け水を集めて流れるインダス川の上流域の風景は、山肌を荒く削り深い渓谷となって濁流が渦巻いている。と説明すれば九割方正解みたいなものなのですが、どういうわけかさらに遡上すると嘘みたいに視界が開け、水は蛇行を繰り返すゆったりとした光景が突如現れ、天上の国に来てしまったようななんとも奇妙な気分になります。

どういうことなのかというと、昔に土砂崩れなど何かの原因で塞き止められ大きな湖になってしまったのですが、何かのきっかけに水が引けると長い年月に堆積した土砂が周囲を山に囲まれた砂の平原となって残され、川は幾筋もの流れになり、まるで下流のように悠々と流れる穏やかさを見せてくれる、ということのようなのです。

砂の平原は山脈からの風の通り道になっているので、よく砂が巻き上げられて、小さめな竜巻も簡単に見られます。人々の風貌もあいまってリアルな北斗の拳の世界に足を踏み入れてしまったようでもあります。

スカルドゥ6

山岳に現れた平原は、人々にとって活動しやすいようで、古くから大きな集落も形成されていたようです。今回の目的地である、バルティスタン地方の中心都市”スカルドゥ”と、さらに上流域にある古都”ハプル”も周辺の山村から人々が集まる活気のある場所です。


ここ、バルティスタン地方は、近代にイスラム化されるまではチベット世界の一部だったので、同じパキスタン北方地域のフンザやギルギットとは何か違う、西チベット的な独特な雰囲気を持っています。


ハプル3



例えば街道筋に今も残る木造の祠、村で使われる日用品、食や慣習などからも何となく伺い知ることが出来るのです。

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