ナカムラマコトの世界 / Мир Макото Накамуры

漆工芸家「中村真」の作品と展示情報を主に、かつて暮らした中央アジアの風景と工芸にも触れていきます。

小屋の話

Posted by nakamura.m on  

カラコルムハイウェイ6


インダス川沿いにパキスタンとウイグルを結ぶ、カラコルムハイウエーという壮大な名称を持つ峠道の傍らに、一件の粗末なあばら屋がやっとこさ建っている。
場所はパキスタン北方、グール村。この小屋はマヨーンさんの工房兼商店である。

マヨーンさんはお祖父さんから続く轆轤工房の三代目。実は轆轤師としては有名らしく、世界の富豪 “アガ・カーン財団”が展開する中央アジア文化支援活動の地域文化指導者に認定され、周辺の村人希望者に技術指導を行っているとのこと。
評判を聞きつけ、遠方からも指導を受けにやって来る職人も多いとかで、指導や報告、企画運営など、なにかと忙しいと語っていました。小屋の主は実は有名作家兼大先生だったということですね。


カラコルムハイウェイ1

カラコルムハイウェイ3


カラコルムハイウェイ2


ここの工房の轆轤は水車動力。
工房の上を流れる小川から水を引き込み、傾斜に勢い良く流して水車を廻し、轆轤を廻す。
非常にエコロジカルなのだが、轆轤を廻したり止めたりと調整する度に工房の上にある、水の引き込み口のフタを開閉しなくちゃならないのが悩みのタネとのこと。
大先生はこの日もばたばたと上に下にと大変そうでしたがそれも含めて、相当楽しそうに制作されておりました。


カラコルムハイウェイ5


このようにして、今日もマヨーン先生の工房では作品が生まれてくるのです。

(中央アジア民族造形調査/パキスタン)

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